「ウィズコロナの状況下で不動産投資をするなら、どんなことに気をつけたらいい?」
「コロナ禍で始める不動産投資の注意点は?」
など、これから不動産投資を始めるにあたり、注意点を詳しく知りたいと考える方は多いでしょう。
そこで本記事では、ウィズコロナの状況下で不動産投資を始める際の以下5つの注意点について紹介しています。
- 住居中心に投資を行う
- シェアハウスはやや危険
- 書斎を確保できる広めの物件が狙い目
- 十分なキャッシュを用意しておく
- 早めに融資の審査を受ける
この記事を読めば、不動産投資のリスク管理がしやすくなるでしょう。ぜひ、ご覧ください。
1.住居中心に投資を行う
ウィズコロナの状況下で不動産投資を始める場合は、住居中心に投資をした方がいいでしょう。
店舗や事務所などのテナント・オフィスは、大幅な売上減から倒産が増え、家賃減額交渉を進めている借主が多いからです。
緊急事態宣言解除後に経済活動を再開しても、売上が回復せずに資金繰りに行き詰まる業者がたくさんあります。
帝国データバンクの「新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(2020年6月)」によると、コロナによって業績に「マイナスの影響がある」と答えた企業は84.5%(既にマイナスの影響がある66.6%、今後マイナスの影響がある17.9%)に上りました。
コロナの影響で下方修正をした上場企業は843社、減少した売上高合計は5兆6,575億5,400万円となっています。
また、東京商工リサーチが7月1日に発表したコロナに関連した企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は300件を超えています。
富士通は、テレワークの普及により2022年度末までにオフィス規模を現状の50%程度まで縮小するとも発表しました。
このような状況から、コロナの終息や影響が先行き不透明な中でテナントやオフィスに投資をするのはリスクが高いです。ウィズコロナの状況下でテナント募集をかけても、簡単には借り手は見つからないでしょう。家賃が大幅に下落するリスクがあります。
しかし、住居系物件であれば、一定の需要が見込めます。テレワークの普及により、これまで以上に住居の利用価値が高まる可能性があるからです。そのため、住居の家賃は大幅には下がりにくいと考えられます。
ただし、これまでのように「都心近郊」や「駅近」が重宝される構図が複雑になる可能性があります。テレワークによって「無理して駅近でなくてもいい」「郊外の安くて広い家」という需要が高まることが考えられるからです。
ウィズコロナの状況下では、テレワークの普及で一定需要の下支えが見込める、住居系物件への投資を検討した方がいいでしょう。
2.シェアハウスはやや危険
コロナが終息していない状況でシェアハウスへ投資をすることはリスクが高いと言えます。シェアハウスは、ウィズコロナの中で1番避けないといけない3密状態ができやすい環境だからです。
これまでは「安く住めて人との出会いがある」ことがシェアハウスのメリットでしたが、コロナの状況下ではデメリットの側面が強くなりえます。
そのため、現在は入居者状況にそれほど変化がなくても、今後入居者を確保するのが難しくなる可能性があります。
シェアハウス大手のオークハウスによれば、退去数は例年より増えてはいないものの、春から来日予定だった留学生や社会人のキャンセルが出ているとのことです(2020年4月時点)。
2015年調査の国土交通省「シェアハウスに関する市場動向調査結果について」によると、事業者全体の入居者の国籍は次のようになっています。
・日本人のみ:31.0%
・中国:32.4%
・韓国:33.8%
・台湾:36.6%
・アメリカ:32.4% など
日本人のみの事業者は約3割しかありません。そのため、コロナの影響で外国人入居者が減れば、多くのシェアハウス経営に影響が出る可能性があります。
これまで市場が急拡大を続けてきたシェアハウスですが、コロナの影響によりリスクが高まることが考えられます。このように、需要減の可能性がある中でシェアハウス投資を考えている場合は注意が必要です。
3.書斎を確保できる広めの物件が狙い目
ウィズコロナの状況下で不動産投資を始める場合は、書斎を確保できる広めの物件が狙い目です。コロナの影響でテレワークが広まっており、住居にテレワーク環境を求める人が増えています。
2人以上で入居している方は、通常のリビング・ダイニングでテレワークをするのは簡単ではありません。それぞれのプライベートがありますし、来客対応などができなくなります。テレワークに集中もできず、入居者全員がストレスを感じてしまいます。
リクルート住まいカンパニーの「テレワーク×住まいの意識・実態調査」によると、テレワークをきっかけにして「部屋の一角に仕事用のスペースを作った」など、約7割の方が自宅を仕事に適した環境に整えていると答えています。
そのため、書斎を確保できる広めの物件は狙い目です。前述の通り、多少駅から離れていても一定の需要が期待できるでしょう。
書斎を確保できる物件であれば、テレワーク層の新たなマーケットを取り込むことができます。
4.十分なキャッシュを用意しておく
ウィズコロナの状況下で不動産投資を始める場合は、十分なキャッシュを用意しておきましょう。コロナの終息が見えても、経済がコロナ前の水準に戻るまでに時間がかかる可能性があるからです。
そのため投資をしても、想定以上に入居者確保が難しく収益が出ないことも考えられます。キャッシュが十分でないと、資金繰りが行き詰まり破産してしまう恐れがあります。
予想以上に市況が悪化したとしても、経営を続けられるように十分なキャッシュを用意しておくことが大事です。
5.早めに融資の審査を受ける
不動産投資を考えているのであれば、早めに融資の審査を受けた方がいいでしょう。なぜなら、現在よりも融資を受けづらい状況になるかもしれないからです。
融資を受けづらくなる理由は次のとおりです。
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勤務先の経営状況が悪化
コロナの影響で多くの企業や店舗の業績が悪化しています。勤務先の経営状況が悪化をすれば、金融機関が「融資をしても返済が難しい」と判断して審査が通らない可能性があります。経営状況悪化により借主の信用評価が下がってしまうからです。
企業や店舗によっては倒産をするリスクもあるので注意が必要です。
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金融機関の資金にも限りがある
コロナの影響で不況になり、多くの企業が金融機関から融資を受けるべく手続きを進めています。金融機関の資金には限りがあるので、多くの企業に融資をすれば資金の余裕がなくなります。
資金の余裕がなくなれば融資を引き締める可能性があるので注意が必要です。
このような理由で、融資を受けづらくなる可能性があるため、不動産投資を考えている場合は早めに融資の相談や審査を受けた方が安心です。
まとめ
ここでは、ウィズコロナの状況下で不動産投資を始める際の5つの注意点について紹介しました。
コロナの影響により、不動産投資を取り巻く環境も大きく変わっています。そのため、しっかりとマーケットの動向を見て投資を行うことが大事です。また、リスク管理が重要になります。
これから不動産投資を考えている方は、ここで紹介した内容をぜひ参考にしてください。