「古家を解体する予定だけど、その後の土地はどうやって活用したらいい?」
など、古家解体後の活用方法について詳しく知りたいと考える方は多いでしょう。解体後にどのように活用するかで、投資資金や収入、リスクが変わってきます。
ここでは、古家を解体した後の4つの活用術について紹介しています。この記事を読めば、解体後の土地活用術について理解を深められるでしょう。
1.駐車場にする
古家を解体した後の活用術の1つが、駐車場にすることです。駐車場にすれば毎月安定した収入を得られる可能性があります。駐車場にする主なメリットは次のとおりです。
・毎月安定収入が入る
・駅から遠くても需要が見込める
・建物を建てる必要がない
・解体工事費用大幅減、初期費用0円も可能
解体後の土地を駐車場にすることで、毎月安定した収入を得ることができます。毎月数万円でも収入があれば、生活費の足しにしたり、私的年金として活用することが可能です。売却のようにまとまったお金が入るわけではありませんが、継続的な収入源をつくることができます。
また、駐車場は立地を問わない土地活用方法として注目されています。交通量が多い駅近くはもちろんのこと、所有率が高い駅から遠い場所でも需要が見込めるためです。
さらに、マンションやアパート経営のように建物を建てる必要がありません。そのため、初期コストを抑えることができます。
駐車場活用を依頼する業者によっては、解体業者と提携しているので解体工事費用を大幅に削減できます。駐車場設備の初期導入費用が0円の業者もあるので、ほとんど費用をかけずに駐車場経営をスタートさせることが可能です。
一方で、次のようなデメリットもあります。
・税負担が大きい
・採算がとれるとは限らない
・立体駐車場だと初期コストが高い
駐車場経営は固定資産税や相続税、所得税などの税金が、住宅用地と比べて高くなります。たとえば、固定資産税や都市計画税は軽減がないので、東京の場合は住宅用地の約6倍の税負担になる可能性があります。
また、人気の駐車場経営ですが、採算がとれるとは限りません。需要がまったく見込めない場所だと赤字経営になってしまいます。立地を問われにくいのが魅力ですが、必ず成功するわけではありません。
もし、平面駐車場ではなく立体駐車場にする場合は、法令上の制限を受ける上に高い初期コストがかかりますので注意が必要です。
古家を解体した後の活用術の駐車場経営には、このようなメリット・デメリットがあります。
2.物置き場にする
土地が工事現場や建設会社近くにある場合は、古家を解体した後に資材置き場として貸すこともできます。また、自宅の荷物が多い場合は物置き場として使うことも可能です。
物置き場として活用する際は、次のメリットがあります。
・借地借家法の適用がない
・賃料収入が入ってくる
・初期コストを抑えられる
建物の建築がなく資材置き場として業者等に貸す場合、借地借家法の適用がないので賃貸期間を短く設定できる上に、解約の申し入れも可能です。借地借家法が適用される場合は、賃貸期間が30年以上で、貸主からは正当な事由がない限り解約の申し入れができません。
自宅の荷物を置く場合は収入にはなりませんが、業者に貸す場合は毎月収入が入ってきます。特に大きな設備投資が必要なわけではないため、初期コストを抑えることができます。
物置き場は建物を建てるわけではないため、住宅や商業施設などを建築できない市街化調整区域でも運用が可能です。
しかし、以下のようなデメリットもあります。
・需要が限られる
資材置き場として貸すことは需要が限られます。建設会社が借りたとしても、短期間で契約が終了する可能性があり、長期的に安定収入を得るのは難しいです。もし、自宅の荷物置き場として使っていく場合は、コストが発生し続けることになります。
3.更地にして売却する
古家を解体した後の活用術として、更地にして売却する方法があります。更地にして売却をする主なメリットは次のとおりです。
・古家があるより買い手がつきやすい
・まとまったお金が入る
・瑕疵に関するトラブルを回避できる
更地の場合は、古家が建っていない状態で売りに出されるため買い手がつきやすいです。買主は、古家を解体する必要がないので解体費用を負担しなくて済みます。土地全体の大きさをイメージしやすい上に、新築を建てる場合はすぐに着工ができます。
つまり、古家がある状態より更地の方が買主にメリットが多いので、古家付きよりすぐに売れる可能性が高いです。
また、運用ではなく売却をするので、まとまったお金を手にすることができます。立地や広さにもよりますが、3,000万円〜4,000万円以上のお金が入ってくることも考えられます。手にしたお金で新居や土地を購入したり、投資や老後資金に充てることも可能です。
建物があると、売買後に瑕疵(欠陥)が見つかった場合に売主は責任を負うことになりますが、更地であれば瑕疵に関するトラブルを避けることもできます。
ただし、更地にして売却をする場合は以下のデメリットがあります。
・古家の解体費用がかかる
・税金が高い
更地にして売却をするデメリットが、古家の解体費用がかかることです。数十万円〜数百万円の解体費用を売主が負担しなくてはなりません。また、古家が建っている場合と比べて固定資産税が高くなってしまいます。売却までの期間が長くなれば、税負担が大きくなります。
このように、更地にして売却する場合は、買い手がつきやすくまとまったお金が入るメリットがある一方で、売主が支払う費用が増える可能性があることを覚えておきましょう。
4.コンテナボックスにする
古家を解体した後に、コンテナボックスを設置してトランクルーム経営をする方法もあります。トランクルーム経営をするメリットは次のとおりです。
・毎月収入が入ってくる
・初期コストが安い
・運用・管理は業者に任せられる
トランクルームとして貸し出せば、毎月収入を得ることができます。変形地や狭小地でも活用ができ、業者によっては初期コスト0円からスタートさせることも可能です。また、集金や契約手続き、清掃やメンテナンスなど運用や管理は業者に代行してもらえるのが一般的なので手間をかけずに運用ができます。
ただし、以下のようなデメリットもあります。
・借り手がいないと収入は入らない
・1コンテナあたりの賃料が安い
トランクルーム経営は借り手がいないと成り立ちません。立地が悪く借り手が見つからない場合は収入0円です。また、1コンテナあたりの賃料が数千円程度なので、多くのコンテナを設置して借り手を集めないと、まとまった賃料収入を得ることはできません。
コンテナボックスを設置してトランクルーム経営をする場合は、このようなメリット・デメリットがあります。
まとめ
ここでは、古家を解体した後の4つの活用術について紹介しました。「駐車場」「物置き場」「更地売却」「コンテナボックス」と、それぞれの活用術でメリット・デメリットが異なりますので、特徴を理解した上で自分に合った方法を選ぶことが大切です。
また、古家を解体する場合には解体費用がかかりますので、早めに業者から見積りを取り資金計画を立てるようにしてください。ここで紹介した内容を参考にして、早速、どの方法で土地活用をするのか決めていきましょう。