デザイナーズマンション投資のメリットとデメリット

不動産投資

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不動産投資の対象となる物件の種類としては、

  • 戸建投資
  • テナントビル投資
  • アパート投資
  • マンション投資

など、様々な種類の投資対象があります。

また、マンション投資と一口に言っても、

  • 単身者向けワンルーマンション
  • ファミリー向けマンション
  • タワーマンション
  • デザイナーズマンション

など、マンションの種類も多様です。

その中で、ここではデザイナーズマンション投資について取り上げたいと思います。

デザイナーズマンションへの投資には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

実情を詳しく知った上で、デザイナーズマンションへの投資を是非ともご検討ください。

1.デザイナーズマンションとは

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デザイナーズマンションが持つ特徴について、最初にお伝えします。

1-1.デザイナーズマンションの特徴

デザイナーズマンションは、外観や内装にこだわることで独特なデザインを施したマンションです。

単身者向けマンションにせよ、ファミリー向けマンションにせよ、マンションの床はフローリング、壁はクロス仕上げなど、統一された素材を用いて費用を抑えつつも、逆に居住性を高める工夫をしています。また、リビングや個室などの間取りの多くは、画一化されています。

しかし、デザイナーズマンションの場合、ある意味では居住性にこだわることなく、様々な素材を使って独特な間取りになっています。さらには、デザインそのものに高額な費用をかけています。

よく見られるのが、コンクリート打ちっ放しのデザイナーズマンションです。

コンクリートの重厚さが部屋中に独特な雰囲気と魅力を与え、住み心地の良さ以上に非日常的な感覚に浸らせます。

設備面で見ても、ドアノブやライト、洗面台などの設備はメーカー品ではなく、オーダーメイドの場合があります。ライトもライティングレールやダウンライトを使っています。

さらに、キッチンをカウンターバーに見立てることもあります。

「どのような特徴を持っている」と一言では言い表せないほど、デザイナーズマンションにはそれぞれ異なる魅力があるのです。

2.デザイナーズマンション投資のメリット

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デザイナーズマンション投資には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

2-1.高い家賃を設定できる

まず、デザイナーズマンションは、通常のマンションよりも家賃を高く設定できます。元々の販売価格が高いという理由はありますが、デザイン性の高さはマンションに付加価値をもたらします。

他人と同じ物件には住みたくない人や特徴のある部屋に住みたい人、中にはスタジオ兼住居としてデザイナーズマンションに住みたい人、実に人それぞれです。

デザイン性にこだわったマンションの需要を満たすことができれば、容易に家賃を高く設定できるのです。

2-2.入居者が気に入れば、長期の入居が見込める

デザイナーズマンションは、長期の入居が見込める点もメリットに挙げられます。一般的にマンションを探す時は家賃や立地、通学先や通勤先へのアクセスなどを考慮の上、入居先を決める人が大半を占めます。

しかし、デザイナーズマンションの場合は正反対です。立地や家賃ではなく、むしろ建物や部屋そのものを気に入ったことが入居の直接の動機になっているのです。

そのため、「この建物でなければ、住む理由が見つからない」などのこだわりは、一般のマンションよりも強く、一度借りたら長期間住み続ける可能性が高いのです。

2-3.オンリーワンの魅力がある

先にも述べたように、それぞれのデザイナーズマンションではデザイナーが専ら、独特のデザインや設備を施します。そのため、どの物件もオンリーワンと言える魅力があります。オンリーワンの魅力が伝われば長期の賃借だけではなく、売却時でも高く売れる可能性があるのです。

不動産の相場に左右されないことは、デザイナーズマンションの大きなメリットだと言えるでしょう。

3.デザイナーズマンション投資のデメリット

残念ながら、デザイナーズマンションへの投資はメリットだけではありません。同じくらいにデメリットやリスクも存在します。購入前に事実を弁えておくことも重要です。

3-1.物件の価格が高い

第一に、デザイナーズマンションの価格は高額です。

専門のデザイナーに物件の外装や内装のデザインを依頼するため、かかった費用の総額が物件価格に反映されます。しかも、デザインに関しては採算面を度外視し、あえて効率の悪い間取りにしたり、部屋ごとにそれぞれ奇抜な設計を施したりすることがあります。

そのため、通常のマンション物件よりも1.2倍から1.5倍ほど高くなってしまうのです。

設備には普及品ではない高級な素材を使っていたり、中には大工による建具を設置したりするマンションもあります。同じ規格や仕様で作られている一般の区分マンションと比べ、価格がより高額になることは避けられません。

家賃を高くできるメリットはあるものの物件価格の高さを考えれば、コストパフォーマンスや利回りは通常のマンション物件と比べてやや悪くなります。

3-2.居住性が必ずしも良いわけではない

デザイナーズマンションは、居住性が必ずしも良くありません。

高級な素材を使っているため、劣化時には補修のための費用がかかります。

また、設計上のコンセプトに従って間取りなどをデザインするため、回遊性や動線などの面で使いやすさを第一に考えていないのです。

むしろ、あえて室内に段差を設けたり、階段やロフトをつけたりするなど、オンリーワンの個性を求めるがゆえに使いやすさを度外視する傾向にあります。

基本的にデザイナーズマンションは、家族で生活するには向いていない物件です。

3-3.コンクリートの打ちっぱなし物件は、劣化に伴ってリスクが生じる

デザイナーズマンションが持つ特徴の1つに挙げられるのが、コンクリートの打ちっ放しです。壁や床がコンクリートでむき出しになっているため、そこに魅力を感じる人は多い様子です。

しかし、コンクリートの打ちっ放しは、建物の躯体がむき出しになっていることを意味します。特に外装がコンクリートでむき出しになっているマンションは、タイルや塗装で水分をシャットアウトしていません。内部に雨水が浸み込み、膨張して亀裂が発生する恐れがあるのです。

また内装に関しても、床や壁をクロスやフローリングで覆っていません。そのため、肌触りはどうしても冷たいですし、湿気も感じやすくなります。

少なくとも劣化に伴うリスクだけではなく、室温や湿度のコントロールが容易ではない管理面のリスクを念頭に置かなければいけません。

築年数が経過したデザイナーズマンションを選ぶ場合、躯体に亀裂が入っていないかをしっかりとチェックしましょう。

3-4.どのエリアでも需要があるわけではない

デザイナーズマンションを借りようとする人が住むエリアは、ごく一部です。東京の港区や世田谷区、渋谷区などでは需要はありますが、東京でも首都圏から離れた市・郡に移れば、ほとんど需要はありません。収入に余裕があり、感度の高い若年層がデザイナーズマンションの主なターゲットです。

デザイン関係の仕事に就いている人であれば、デザイナーズマンションでの生活を考えるかもしれません。しかし、普通の大学生やファミリーは、居住向きではないデザイナーズマンションを借りようとはしないでしょう。

宣伝のターゲッティングは容易ですが、その分、絶対的に需要数が少ないことを意識する必要があります。

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