バーチャル内覧は当たり前!VRを活用した不動産投資

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不動産業界は今でも比較的アナログな営業が強い業界であると認知されています。地道な営業活動がものを言ううえに、営業マンの力量が売上を大きく左右します。もちろん、それは今でも間違った認識ではありません。能力のある営業マンが物件の売上を大きく左右することはよくある話です。

しかし、そんな不動産業界にも様々な情報技術の発展によって、新たな営業手法が生まれているのです。

その中の一つがVR(Virtual Reality)を活用した不動産情報の提供です。

実際にVR技術が不動産物件の販売や投資の現場でどのように使われているのか、ご紹介します。

1.VRが内覧の時間や費用を圧縮

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不動産業界においてVR技術は物件の内覧で積極的に活用されています。

従来の不動産物件の内覧は、中古・新築の物件を問わずに現地まで赴くのが当たり前でした。新築物件ではモデルルームに赴き、物件について確認することもあります。

もちろん、現在でも現地で物件を確認することはあります。特に投資物件の購入前は必須の活動です。

しかし遠隔地の物件の場合、いちいち現地に行って細部を確認しなければならないとなると、様々な手間がかかります。交通費がかかりますし、なによりも時間を取られます。

そこで時間のムダや費用の面をカットできるのがVRによる内覧です。VRによる内覧はVRルーム内でヘッドマウントディスプレイを装着することで、ディスプレイに物件内の様子が拡がるように映し出されます。

実際に撮影した物件内のデータをもとにVR用の映像を作成し、作成した映像をヘッドマウントディスプレイに投影します。ヘッドマウントディスプレイを装着した人の目の動きに応じてディスプレイに表示される映像も変わります。

現地に赴かなくても物件の内覧ができるだけではなく、1箇所から複数の部屋の内覧ができる点も大きなメリットです。これまではAタイプ・Bタイプ・Cタイプなどのように様々な部屋があっても、場所の制約で1つのモデルルームしか見られないことがありました。

しかし、VRディスプレイに様々なタイプの部屋のデータを入れておけば、わずかなスペースの中で何十・何百ものタイプの部屋の内覧が可能になります。VR技術の発展は不動産販売の現場において大きな役割を果たしています。

また、内覧する側、購入する側だけではなく、販売側の人間にも大きなメリットがあります。

1箇所でモデルルームを何部屋も見られるため、営業マンが毎回同行して内覧する必要がなくなります。

極端に言えばVRルームを一部屋分設け、管理者を一人用意すれば良いのです。それでも顧客への対応は十分に可能です。

将来的にはマンションの販売において、モデルルームすらも不要になるかもしれません。ヘッドマウントディスプレイをレンタルしてデータを投影するだけで、自宅で様々なマンションの内部を確かめるようになる可能性もあります。

もちろんこれは新築物件だけではなく、中古物件においても同様の効果が見込めます。

今後は多様な形の内覧がどんどん増えていくでしょう。

2.ドローンによる撮影で物件の眺望や周辺環境が確認できるように

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VRによる内覧では、基本的には部屋の内部の様子を撮影します。また内部の様子だけではなく、窓やベランダからの眺望を確認できるVRルームもあります。

さらには室内だけではなく、最近ではドローンの撮影で物件周辺の環境を目視で確認できるVR技術も生まれているのです。

ドローンの撮影の技術は日進月歩に進歩しています。ドローンで物件の周辺を360度撮影することによって物件の中だけではなく、上空からのマンションの外観もVRで確認することが可能になっています。

また、周辺の環境を上空から撮影することで、マンションの周辺はどのような街並みになっているのか、駅からマンションまではどのようなルートで行けるのか、なども確認できます。

実際の現地の内覧は時間が足りず、マンションの内部しかチェックできないことも多いでしょう。また高層マンションの場合、外から見ても下の階の外観を確認できますが、上の階になると人間が目視で確認するのは大変困難です。

しかし、ドローンで撮影したデータがあれば、人間の目ではチェックが難しい場所でも簡単に映像を撮影してチェックできるようになります。

さらにはVRとドローン撮影の技術の発展により、最近では日本にいながら海外の不動産の内覧も可能になっています。例えば上海にマンションが欲しい、ニューヨークにマンションが欲しいとき、現地まで行って内覧するのは大変な手間です。費用面・コスト面においても日本国内の物件の比ではありません。

しかし、不動産会社がドローンで撮影した室内の様子を提供すれば、日本にいながらヘッドマウントディスプレイで遠く離れた海外のマンションの様子を容易に確認できるようになるのです。

VR技術の発展は、国境を越えて不動産投資を活性化する可能性を秘めています。

東京は先進国の首都でありながら、実は他国の首都と比べると地価が安く投資効率が良いことでも知られています。

個人投資家にとっては、東京の物件を海外の投資家と奪い合いになる時代が来るかもしれません。

逆に東南アジアなど成長著しい国の不動産物件を、今よりも手軽に購入できる可能性もあります。不動産投資のグローバル化はVRの発展でより進行していくでしょう。

3.家具を配置して実際に住んだ様子をシミュレートできる

頻繁に耳にするマンション購入者の悩みとして、内覧したマンションの購入前後に生じたギャップが挙げられます。購入後に家具を置いてみたら、購入前の印象とずいぶんと違う感じになってしまったというものです。

何も置いてない部屋は広々として大変快適そうな生活空間に見えるものです。

しかし、実際に大型の家具などを配置してしまうと部屋の中が急に狭く感じられ、購入前に想像した快適な生活とはかけ離れたものになってしまうこともあるのです。

そこで役に立つのがバーチャルの家具配置です。VRで作成された室内の映像にソファーやベッド、タンスなどの大型の家具を配置できます。実際に家具を配置したらどのようなレイアウトになるのか、どういった生活上の動線になるのか、シミュレーションが可能です。

新居だからと張切って大型の家具を買ってしまい、室内が狭くなって息苦しくなるミスを防ぐことができます。

マンションの購入前後のギャップをなくすために配置のシミュレーションを行えば、実際にマンションを購入して生活するときの室内のレイアウトを簡単に想定できます。こちらもVR技術によって生まれた最新の不動産関連サービスになっています。

特に新築マンションを購入するときは、ぜひシミュレーションを通じて自分たちが生活する部屋がどのようになるのか、事前に確認しておきたいものです。

そうすることで、購入後の生活の満足度を高めることができます。

まとめ

VR技術は新築マンションの販売において、特に現在では積極的に活用されています。しかし、高額な中古の不動産などの販売にも、今後は間違いなく大きな影響を及ぼすでしょう。

今後のさらなるVR関係のサービスの発展に期待したいところです。

そして、中古の不動産を購入するときに、そういった最先端の技術で物件の紹介を行う仲介会社やマンションデベロッパーを選ぶのも良いでしょう。将来きっと楽に売れるようになります。

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